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第1クールを終えて

練習見学に一度も行っていない状況で、育成を語ることは無謀ではあるが、その観点を含め、第一クールを総括してみようと思う。

何と言っても第1節。観戦後は、これだと1クールで2勝もできれば御の字、と思った。その意味では、今回2勝5敗4分けは喜ぶべきことなのかもしれない。しかし、「育成」を掲げ、フォーメーションを弄り倒し、1クール11試合をかけてたどり着いた先は、昨年と酷似した形。この11戦で得たものは何だったんだろう。そして「育成」は進んでいるのだろうか。

選手を育成する際は、練習試合や公式戦に出す、ということが重要な手段の一つである。しかしながら、練習試合に新入団の若手が出たという話は、とんと聞かない(これは私が寡聞だからかもしれない)。またリーグ戦にしても、監督コメントでは「調子がよいから使った」という主旨の発言がほとんどであり、これでは結果重視の監督との違いを見いだせない。実際のところ、貞富・富永以外は昨年までに活躍した選手で占められている(助っ人としての一樹やシルビオは除く)し、ベテランの固定的起用も目立つ。若手の育成に力を注いでいるという様子はうかがえない。

では、ポジションを流動的にすることでポジション内の競争を激しくし、競争心によって成長を加速させようとする意図があったのか。
いや、そうではないだろう。仮にそうであったとしても、このような発言を指導者がしてしまったのだからお終いである。胸にしまっておくべきであった。頑張ってもパーツ扱いということなのだから。

では、いろんな選手に経験を積ませたいからなのか。
これも違うように思う。例えばCBだが、山尾(1973年)・軍曹(1972年)の年齢を考えるとCBを育てる必要があるにもかかわらず、バックアップが期待される淳吾ではなく、怪我が充分治っていない軍曹をむりやり使っている。
FWもそう。城の長期欠場もありえるわけだから、この戦術ならFWはポストプレーヤーとしての久保田やジェフを育てる必要がある。しかしながらジェフはパワープレイ専用(言い過ぎか)となっており、久保田のみが育成モード。その久保田も半分程度のスタメンである。「育成」中心なら、痛んでいる城を無理矢理出す必要はない。


こうして見ると、この監督は「育成」よりも「勝負」にこだわっているのでは、と感じざるを得ない。

「育成」は、勝てない言い訳になっていないか。
2月からの3ヶ月間で何を育成したのかが見えてこないために、その疑念を拭いきれない。見えていないのは私だけかもしれないが。「勝負」という観点からは、11位という成績では「得たものはない」と言えよう。


次節からは第2クール。仮に第1クールは捨て試合として、今後に繋がっていくのか。
FWにくさびを入れてという戦術は、おそらく現状では城無しにはありえない。城以外のFWはキープ力に乏しく、それをカバーするためのボランチの運動量は望めない。
ボランチ、そう、このチームの最大の弱点。信義が頑張っているが、夏が鬼門。内田の試合感を犠牲にして貞富・富永を使っているが、貞富・富永を夏までに育成できるのであろうか。しかもこの戦術は(DHとしてではなく)ボランチとしての能力に左右されるはずだが、彼らはいつこのハードルを越えられるのか。自信喪失するという負のスパイラルに陥らないだろうか。

どのようなビジョンや方法で何を「育成」をしているのか。いつまで待てば「育成」の効果が出るのか。この戦術で、このメンバーで、果たしてその果実は得られるのか。それはいつなのか。監督がサポータに語るべき時が来ているのではないか。希望があるから我慢できる。サポーターも、選手も、そしてスポンサーも。
監督の、指導者としての人心掌握力を、今こそ発揮して欲しい。

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