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第13節:福岡戦(観戦後)

日本には「根回し」という文化がある。私は面倒なので端折ることが多いが、自案を通すため、円滑に運営するための一手段として、利用されることが多い。もちろんこの行為には「了承を事前に得ておく」という場合もあるが、議論の「入り」をスムーズにし、感情的な障壁を事前に下げておくのに効果的である。

議論の現場、会社の場合は打合せ・会議が中心だが、例えばそこで「理屈では正しいが出席者にとって負担になるような議案」をいきなり出すとする。メンバーも人間、なので「脊髄反射」的な反応があり、感情論をベースとした反対のための反対が噴出してしまい、理性的な議論に戻すことに多大な労力を費やす場合がある。往々にして「根回し」という言葉は否定的に取られるが、感情的な反応が予想される場合は、本来の議論をするための手段として肯定的な評価をして良いのではと考える。

感情が商売に密接に関係している「興行」というものの場合は、なおさらである。特に勝負系興行の場合、半数のチームは負け越すわけである。また昇格を目指すチームサポは勝ち越しだけでは納得できない。要するに、リーグの過半数のチームは、定量的な結果では「満足」という果実を提供できないわけである。顧客を満足させるためには、定性的な手法を使う必要がある。その一つが「将来への希望」であり、その「幻想」を持たせるための前提条件が、チームと顧客との「信頼関係」である。

その意味で、試合前にゴール裏へ監督が「直接」話しに行ったという事実は、大きく評価できる。さらに、大きな不満は大きな満足に転換される、という戦術的な意味合いでは、絶妙のタイミングであったかもしれない。試合前というのも戦術的なポイントである。仁義的なものを比較的重んじるG裏「だけ」に話をした、というのも戦術的には良いだろう。内容は承知しないが、おそらくメインでマイクを使って話すより効果的であっただろうし、サポ間の分断効果も副産物としてある。

しかしこの一発逆転的手法は、他チーム(今回は草津)への迷惑の上に成り立っていることをチーム関係者は反省して欲しい。このような手法を使わなくても、信頼関係を普段から気づいておけば良かった話である。成績は最悪だったが、信籐氏はこの面に長けており、あの定量的には悲惨な状況の中でも一定の信頼関係が残っていた(ように見えた)。チーム関係者は、彼の時代の研究をした方がよいかもしれない。理屈が正しければいい、という世界ではないのだから。

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やっと試合の話です。余計な話を長々と済みませんでした。

スタメンを聞いたときは、「これ以上右SHを育ててどうするんだ」「内田は中に絞るから右からの攻撃が機能しなくなるのでは」と思ったが、始まってみるとクロス要員。なるほど、理解はできる。
試合内容は、双方のミスのオンパレード。但し個人のケアレスミスではなく、双方がプレスを意識した試合運びになったためなので、ある程度仕方がない。
福岡の出足も速く、開始直後は中島が北斗にてこずっているように感じられた。またDFも安易にサイドにクリアせずにボールを繋ぐよう守っていたが、通常なら問題なく間に合うDFの対応も、結構ぎりぎりの対応になるケースが割とあった。

中盤の繋ぎは福岡に多少のアドバンテージがあったように見えたが、横浜DFラインのがんばりはもちろんのこと、突破を意識しているためか、フィニッシュまでなかなか行けない。対して横浜はアーリークロスとFWへの早めのくさびが中心。結果としてアーリークロスからのシュート性の流れが多くなり、一見横浜ペースに見えていたが、アーリークロスからの得点は確率的に低いので、得点の可能性という視点から見ると、今一歩か。

後半に入り、ボランチ系を3人スタメンに入れていた弊害が。最終的にはFWとSHでボランチの運動量低下を補う形や、中央をとばした形にならざるを得なかった。結果論かもしれないが、ボランチにシルビオ・信義という、運動量が低下しやすいボランチを2名入れるのであれば、やはりサブにはボランチのバックアップが必要であろう。信義を下げることができなくなり、動けなくなり、ファールで止めて次節出場停止となった。
結果論かもしれないが、重田のアーリークロス精度が悪くないこと、90分間のリスクマネージメント、を考えると、内田をSHに入れたことは、Sとしては賛成できない。

昇格候補に対し、ホームで引き分けは最低限の結果といえる。失点シーンもディフェンダーが付いていっており、草津戦の同様な失点シーンとは雲泥の差である。
選手と監督との信頼関係は知る由もないが、監督と一部サポーターとの信頼関係は回復の兆しがあり、一時の最低な状況からは脱しつつある。次のホームまでに実績を積み上げられるかどうか、が信頼関係を確たるものとするために重要となるだろう。

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