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あえて東証を擁護してみる(2)

結果が同じだとしても、「予想できたことに対処しなかった」と「予想できなかったから対処できなかった」では雲泥の差があります。

<売買システムの増強~予想できたのか>

あくまで推測ですが……
2000年頃の一連の騒動が収束し、バブル当時と同レベルの売買高になった2003年前後にて、中長期的なシステム計画がなされたと想像できます。しかしながら、この1年の想像を超える売買高増加と、個人投資家の流入による売買単価の低下=取引件数の増加が、当時の予想をはるかに上回ったのだと思われます。例えば2003年は、日経平均が7607.88円と、バブル期以降最安値を付けた年でもあります。
後講釈は簡単ですが、当時の寒々とした株式市況から、3年後のこの状況を誰が予想し得たでしょうか。

とはいえ東証も、注文処理件数を2005年10月に620→750万件(1日あたり)へ引き上げ、今月の10日にさらに900万件に拡張して環境に対応しようとしました。が、今回の問題はその対策した「注文処理件数」ではなく、「約定処理件数」が原因となってしまいました。一連の対策にて「約定処理件数」が対策されていたかどうかは情報がありませんが、対策に穴があったことは否定できません。なお、今週末に450→500万件の「約定処理件数」拡張を行うとのことです。


<海外との比較>

報道では、単純な比較はできないとしながらも、東証450万件に対しNYSE(ニューヨーク証券取引所)で2200万件、LSE(ロンドン証券取引所)で1000万件の約定処理が可能であることを引き合いにしています。
では、約定処理件数だけ単純比較するとして、東証はNYSEに何年遅れているでしょうか?

実は約3年です。NYSEでも2002年は今の東証と同レベルの処理能力件数だったそうです。
米国は個人にも浸透している株式の先進国ですので、3年程度の遅れはある意味仕方ない、んじゃない、ですか、ね? とか言ってみようか。


<とはいえ、拙いシステム>

と、ここまで「あえて」擁護してきましたが、
日本の証券取引を支えるクリティカルシステムにしては、スケーラビリティ(拡張性)が乏いシステムの様な気がします。
実は、前述した東証のシステム拡張は、「空き領域の再割当」なのです。つまり、使っていないところを割り当てただけ。
問題発生から3日目でありますから、拡張性が確保されているシステムであれば、(正確でないとしても)いつ頃どの程度の改善が行われる予定、という発表がそろそろあってもおかしくないと思うのですが、素人考えでしょうか。

伝聞ですが、日本以外の取引所ではタンデム製(現HP)のシステムで運用されているとのことです。ノンストップコンピュータとして有名であり、かつ多数の取引所で利用されていることからの、経験値という部分もあるのでしょう。
東証や大証は確か富士通や日立だったと思いますが、奮起を期待したいところです。

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