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横浜FCの価格政策をいじる~(2)メンバー収入

(2)クラブメンバーからの収入は減るのか

定額を払ってくれるクラブメンバーは、入場料収入を下支えしてくれる重要な収入源です。
ここを取りこぼすと、入場者数に一喜一憂するこのチームにとっては、経営面の影響が大きいと思われます。また、試合のない冬に現金収入が入るという、金額以上の経営メリットがあります。
チケット値上げとロイヤルメンバー新設、という今回の施策で、クラブメンバー収支はどうなるのでしょうか。
無理矢理予想してみます。

クラブメンバー制度に今年度から、従来の3万円コースより高い5万円コースができました。これも波乱要因です。

また1試合平均で計算すると、
 メイン:年チケ=2,250+420※=2670円、前売り=3,500円(☆3,000円)
 バック:年チケ=1,875+420※≒2300円、前売り=3,000円(☆2,500円)
  (※24試合でフレンドリーメンバー会費を割った金額、☆クラブメンバーに買ってもらう場合)
となりますから、毎試合観戦するコアな方は年間チケットを購入するでしょう。

<旧フレンドリーメンバー>

このグループの去就は、
 a)フレンドリーメンバーにとどまる
 b)フレンドリーメンバーにとどまるが、メイン→バック
 c)フレンドリーメンバーにとどまるが、バック→ゴール裏
 d)フレンドリーメンバーを止め、前売りで観戦
の主に4パターンとなります。

「前提」でも書きましたが、フレンドリーメンバーに入る人は、横浜FCの観戦をメインとして来場数もかなり多い人たちと想定されます。ある意味物好きな人、とも言えるでしょうか(笑)。安ければありがたいでしょうが、「安いから来ている」という人たちではなさそうです。

なんだかんだ言っても、今期も沢山観戦したい人は、a)~c)を選ぶケースが多いでしょう。それが一番トクなのですから。その場合は、a)なら一人あたり約22,000円、c)なら5500円の増収となります。
b)についても同額移行ですので、影響ありません。むしろ、バックの空席を埋めてもらい、かつ招待客用のメインの空きが作れるのでありがたい、と思っているかもしれません。

もし、d)の人たちが「観戦数は減るけど使う金額が同じ」なら、a)の分だけ丸々増収となります。
もちろんd)でかつ極端に観戦数が減ると減収になるわけですが、観戦0としても1人あたりメインで42,500円、バックで32,500円が減収の最大値です。6試合(4分の1)としても、メインは11,500円・バックで4,500円の減収にしかなりませんし、12試合(半分)ならメインは9,500円・バックで13,500円の「増収」になります。
(但し前売り定価での計算の場合)

ですので、旧フレンドリーメンバーについては、減収となる可能性は低いと思われます。


<旧パートナーメンバー>

今年からチケット高騰により2万円の負担増となります。この800人の去就ですが、
 a)ロイヤルメンバー(年会費5万円)に移行
 b)パートナーメンバー(年会費3万円)のまま
 c)フレンドリーメンバー(年会費1万円)へ移行
 d)クラブメンバー自体を止める(来場はほぼ毎回)
 e)クラブメンバー自体を止める(来場も大幅減少)
の大きく5パターンとなることが想定されます。それぞれ、席種の変更も想定されるでしょう。
但しd)は、計算上不利となりますので、選択する人は少ないでしょう。d)は無視します。

一番多いのは、サポーター側の負担が大きく変わらないc)でしょう。
メインであれば、1,500円の増収、バックであれば10,000円の減収となります。但しメイン→バックへの移行は、試合数が増えることもあり、この程度の負担増(+1500円)なら少ないと思われます。

しかし、サポーター心理として「パーティー無料招待」は気になるところです。選手のファンも多く、パーティは参加したいと思っている人も多いでしょう。また、(今年はあるかどうかわかりませんが)バーベキューもパーティの一つとも考えられ、これを楽しみにしている方もいるでしょう。しかし、フレンドリーメンバーには現時点で「有料で参加できるかどうか」は明記されていません。泣く泣くb)を選択する人もでてきそうです。

ではe)はどうでしょうか。
パートナーメンバーを選択していた人は、特典(年間チケットやメンバー割引・パーティ参加権)を目的としていた人ではないでしょう。それならフレンドリーで充分です。横浜FCに資金を提供したいというコアなサポーターと想定されます。
それらの方があえてメンバーをやめるのは、「創設以来の一つの時代の終焉」「経営方針への反発」が考えられます。しかしながら、前者は価格政策がどうであれやめるでしょうし、後者はソシオ時代のごたごたを乗り越えた方々ですから、大方はc)にとどまると思われ、それほど影響が大きいとは思えません。
ですので、e)については価格政策とは関係ないので、価格政策変動による増減としては無視しても良さそうです。

a)b)は人数は少なくなると思われます。ただし、メイン→バックの移行は極少ないでしょう。席種を落とすくらいならフレンドリーに移行するでしょうし。いずれにせよ、席種を変えてもフレンドリーへ移っても計算上はほぼ同じです。

試算として、a(5万円):b(3万円):c(1万円)=0.5:1.5:8=40人:120人:640人 と仮定します。要するに、5人に4人がパートナーからフレンドリーに移るという計算です。
 a=40人×(2万円(会費増)+1.5万円※)=140万円増収
 b=120人×(1.5万円※)=180万円増収
 c=640人×(-2万円(会費増)+1.5万円※)=320万円減収
   ※:年チケのメイン・バックにおける価格差の平均

机上計算の結果、増減無しとなりました。
しかしこれは今の特典での想定です。経営的には、プレミアなどの特典を充実させることにより、増収余地が大いにあるという判断もできそうです。今のところ、コアなサポーターの人数はしれており、短期的に大きく増加するとは思えません。現行メンバーのステータスを下げておき、上のステータスを用意し、そこへの誘導を計って増収に繋げるというのは、戦略としては珍しい話ではないでしょう。


<まとめ>

(絶対金額ではなく)前の政策を引き継いだときと比べ、旧パートナーメンバーについてはトントン、旧フレンドリーメンバーについては微増の可能性が高いと思われます。またチケット政策として回数券の廃止もあり、フレンドリーメンバーの新規入会も若干期待できます。さらに、上位ステータスの特典を整備することにより、フレンドリーメンバーなどからの移行を促すことも可能でしょう。

メンバー運営の面からは、今回の選択もありえると言えそうです。

3へ続く

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コメント

どんな場末の競技場でも「ロイヤルメンバー会員」言うたら「冷暖房完備のガラス張り席」は、当たり前ですが、三ツ沢では何の特典も無いようなので、
今まで通りにしました。

投稿: M | 2006.02.10 23:49

ロイヤルと言っても「王」ではなくロイヤルホストって感じですね。
そう言えばその昔、抽選で関係者ボックス(記録員や解説者が入るところ)に招待という企画がありましたね(笑)
あの愛媛でも、背もたれ&肘掛け椅子が入るようですよ。三ツ沢も設備改善できればいいんですけどね。

投稿: | 2006.02.11 17:46

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