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愛媛vs横浜(観戦後)

開幕を迎えたサポーターの
 3割は、勝利に安堵し、
 4割は、次こそは勝利をと奮起し、
 2割は、敗戦の中にも希望を見つけ、
 1割は、屈辱と絶望に立ちつくす。

J2参入の初戦とあって、愛媛側選手に硬さが目立つ。愛媛がディフェンシブになっていることもあり、横浜側のポゼッションが高くなった。しかし、横浜も連携不足が目立ち、組織として攻撃しているように見えない。縦にボールを出してはじかれ、ドリブルでうちに切れ込んではじかれ、パスミスをクリアされ……。しかし、弾いた後に横浜がルーズボールを取ることができるため、愛媛側での攻防に終始する、一見横浜の大攻勢に見える
しかし、決定的な場面は少なく、徐々に愛媛も自信を取り戻してきた。愛媛GK羽田も、間合いやコーチングでうまく試合をコントロールし、ベテラン友近はアグレッシブに動き、味方選手を鼓舞する。

こういう意気の上がっているチームと対する場合は、早めの得点で出鼻をくじく、走り回らせてディフェンスの体力を奪う、といった戦略が有効だと思うのだが、横浜の個人頼りの攻めからは意図が感じられない。逆に、金澤をはじめとするディフェンスの穴を付き、愛媛が逆襲といったシーンも見られるようになった。
前半最後の10分間は横浜が立て続けにCKを取るが、先制できない。ここで得点できなかったことが、後に響くことになる。
前半は先輩格の横浜が押していたが、決定機自体は互角だった。

後半に入ると、ますます愛媛は勢いづき、ポゼッション自体の差も縮まってきた。横浜は鋭いミドルシュートでゴールを脅かすが、PA内への進入は少ない。一方、愛媛は徐々に「あわや」というシーンを徐々に作り出す。ピッチを広く使っているのは愛媛。サイドチェンジの回数も精度も、横浜を上回っていた。
愛媛の選手は、完全に自信を取り戻したようだ。自信のない選手は、ヒールパスやパスをスルーしたりしないよね。守備にしても、ワンツーマンでFWについて1人余る形を忠実にこなしており、無闇に身体で止めるのではなく、ファールにならないように、きちんとボールを見て綺麗に奪うシーンが多く見られた。

一方の横浜は、相変わらず個人任せ。アウグストは中に絞ってドリブルするが、持ちすぎてボールを奪われる。山口と吉野の意志疎通がうまくいっていないのか、守備が後手に回るシーンも散見。監督は吉野をクレバーと評価しているが、山口との両立は案外ハードルが高いんじゃないかな。
吉武が入り、サイドを深くえぐる攻撃でチャンスを作る、と思ったらクロスの精度が……。
気を吐いているのが、北村と鄭容臺。北村はきちんと仕事をしていたし、カバーリングなど随所に好プレーを見せた。特に鄭容臺のディフェンス力は、横浜にとってこの試合での唯一の収穫と言っても良いのではないか。

後半20分頃、横浜は室井を入れた3バックへ変更した。金澤のディフェンス力を考慮しSHに上げたのだろうが、結果としてサイドを使われる結果となる。愛媛は最終戦でもサイドチェンジをよく使っており、案外精度も良い。またサイドチェンジすると、その後ろにカバーリングのためにDFが全力で走り込むなど、基本に忠実な素早い対応で、受けた選手を孤立させないという、組織的な動きもしっかりしていた。
しかも、愛媛の運動量は衰えない

得点のシーンは、確か猿田へのサイドチェンジっぽいパスからドリブル→シュートだったと思うが、横浜のディフェンスの人数は3対2と余っていたはず。易々とパスを通され、室井は全く競えず、軍曹がシュートコースにも入れないという惨状。室井はカードをもらってなかったんだから、PA外ならプロフェッショナルファールで凌くか、せめてファーのコースを切らないと。あの局面で猿田にパスが出る可能性は極めて高かったんだから、本来なら猿田をきちんとマークしてディレイできるポジショニングをすべきところだろう。

ただ同情できる面があるとすれば、室井と吉武は後半アップせずに交代したって事だろうか。
私はサッカーが詳しくないので、前半にアップしておけば後半OKなのかどうかがわからないのだけど、出場直前に(も)アップするのが普通じゃないのだろうか。
もし後半アップしていないことが問題であれば、交代の前にアップの指示をしない監督・コーチ陣のチョンボではないだろうか。もしかして、監督・コーチ陣がテンパってたんじゃないかな、と勝手に推測してるんだけど。
愛媛の得点の前、ファールに切れて審判にクレームしている監督を、カズがなだめているシーンがあった。監督はその時点で既に冷静さを失っていたのかもしれない。あくまで私の推測だが。

失点でうつむく横浜の選手。そこには、J2の先輩という誇りや意地は微塵も感じられない
いや、試合開始直後から気が付いていた。個人任せの攻撃、連携が不十分なディフェンス、「格下」相手に0-0の状況で交代時に「ちんたら」歩くスタメン選手、後半にアップで出場をアピールしない控え選手、異議でカードをもらうキャプテン……。しかし失点の様子を見て確信に変わった。まだこのチームは昨シーズンを終えていない、そして進歩もしていない、と。
そして、横浜の選手達もそのことに気づいていたのだろう。もう彼らには現状に抗う意志が見られなかった。いや、戦うべき本当の相手が誰かがわからなくなっていたのかもしれない。

この試合は横浜が負けた方が、横浜にとって中期的には良いだろう
そう確信した私にとって、愛媛のJ2初ゴールは、間違いなく喜ばしいものだった。
しかし、1万人の愛媛サポーターのように、喜びを爆発させることはできなかった。横浜サポのように怒ることもできなかった。私は、1万人余の観客の感情とは別のところに居た。希望通りの結果にもかかわらず、私の感情は正と負で相殺されていた。

両チームにとって、この試合の結果は非常に大きな意味を持つものとなった。
そして私は、心の整理が付かずに立ちつくしている。

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