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ラッシュ時の地下鉄東西線(下)

さて、このようにラッシュ時の優等運転にはメリットも多いのですが、この春から東急田園都市線と東京メトロ東西線で、優等運転が縮小されます。
ラッシュ時の列車遅延防止や混雑緩和などを理由に掲げている両線について、少し考えてみます。

まず、田園都市線の場合ですが、

この線の場合、中距離(鷺沼以遠)と急行停車駅の乗客数が多くなっています。なのでラッシュ時も急行へ乗客が集中します。一方、近距離各駅利用者は比較的少ないようです。そのため、(各停が空くことによる遅延防止の)メリットを、(急行の乗降時間が増えすぎて輸送能力が落ちる)デメリットが上回っているようです。
ですので、ラッシュ時は準急化(二子玉川~渋谷駅間を各駅停車)にして、優等への集中を緩和して、遅延防止をするようです。たしかにこれは理にかなっています。

ちなみに、大井町線の急行運転をして、少しでも田園都市線の客をそちらに移すことで、混雑緩和を考えているようですが、焼け石に水かもしれません。


では、東京メトロ東西線の場合はどうでしょうか。

この線は田園都市線とは異なり、近距離各駅利用者(葛西・西葛西・南砂町)の利用者が多くなっています。ですから現行の快速運転はそれなりの合理性があります。葛西の乗車数も多いので、西葛西まで空いた状態を維持できませんが、それでも(葛西で追い抜かれた)快速を追いかける形となるため、後続の各停の遅延を防止できます。

しかし快速運転が無くなると、その遅延防止効果はなくなります。浦安からは全て各駅停車となるため、浦安発時点で満員の電車は、葛西・西葛西(・南砂町…最近増えているようです)で乗客を拾えなくなりますが、乗客は無理して乗ろうとしますので、乗降時間が伸びてしまいます。出発が遅れれば次の駅への到着も遅れますので、さらに次の駅で乗降時間が増えてしまいます。
そうならないためには、浦安発時点で、各列車の混雑度が均一になる必要があります。

時刻表を見ると、西船橋基準で7:43~8:41は西船橋始発列車がありません。すなわち、勝田台や津田沼から乗り入れる列車と、妙典(浦安の3駅前)始発列車がピーク時に走るということです。これは、浦安時点で大きな混雑の差が出る、具体的には前者は大混雑、降車は比較的空いている状態となります。
東京メトロとしては、葛西・西葛西の乗車チャンスを増やすことで遅延防止を考えたのかもしれませんが、パッと見は逆効果のように感じます。

但し下記の要因で、結果として思ったより混雑緩和の効果が出るかもしれません。

a)元々快速の詰め込みが甘い
快速運転による遅延防止効果は、快速に乗客をできるだけ詰め込むことで各停を空かすことが前提です。
しかし、浦安(2面2線)での乗換は快速に積み残されるリスクがあります。抜かされても2分半遅いだけですので、各停で良い立ち位置を確保したら快速に乗り換えない人も多いようです。しかも、詰め込みに効果のある浦安の乗客数は案外少ないため、結果として「浦安で限界まで快速に乗車する」という感じでは無いようです。ですから、元々遅延防止効果が少なかった可能性があります。

b)優等縮小による遠距離利用者の減少
停車駅が多くなると通勤も苦痛になり、また多少所要時間も増えますので、東西線を利用していた津田沼や北習志野、武蔵野線あたりの乗客が、他線に移っていく可能性があります。それでも東葉高速線は直数本数が増えているので良いですが、総武線直通は悪化の一途ですから顕著でしょう。

c)西船橋駅の利便性悪化
PASMO化のため、西船橋駅では中間改札が設置されました。私は何度か(総武線直通が始まる前の時間帯に)西船橋乗換をした事がありますが、かなりの混雑です。中間改札を付けたら相当混乱すると思うのですが。
……だから総武線直通を廃止しなかったのかもしれません。
いずれにせよ、朝の総武線→東西線の乗換は所要時間が増えますので、それを嫌って他線へ移る客も出てくるでしょう。また、西船橋始発が無い時間帯が20分以上増えたこと(=着席チャンスの減少)も影響しそうです。


総武線のバイパスとして延伸された東西線ですが、線内の開発も進み、この20年ほどは混雑が酷くなりました。また東葉高速鉄道の乗り入れも始まったこともあり、総武線からの乗客は「招かざる客」となりつつあるのでしょう。
東西線の東側は埋め立て地や元々湿地だったりで、東西線沿線の通勤客も船橋や津田沼に家を買う人が多かったと聞いています。それらの人は今後どうするのでしょうか。錦糸町→半蔵門線などが案外人気を集めることになるのでしょうか?

ダイヤ改正は3月18日です。学生の春休みなどの期間ですから、ダイヤ改正の効果の判断は当面難しいでしょう。4月の定期切り替え時期のあと、そして春休みが終了する4月中旬に、東西線がどうなっているかを注視したいと思います。

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