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タクシードライバーは泣かない

民放では数少ない良質の番組だと思う「ザ・ノンフィクション」。と言っても最近は見る機会もないのですが、たまたま2週間前に見たのが、「タクシードライバーは泣かない」という番組。
NHKの「タクシードライバーは眠れない」とはテイストが違い、マグロ漁船で働く主人を心配しつつ家計を支えるために釧路でタクシードライバーをしている中年女性と、会社が倒産して職が無く都内でタクシードライバーを目指す中年男性のお話でした。

中年女性の場合は、自由化で会社が運賃競争の政策を採りますが、元々利用者の少ない、また人口が減る傾向の釧路のため、客は思ったほど増えず収入は減る一方。流してもさっぱりですが、この女性がお年寄りの荷物を玄関まで持ってあげたり、障碍児を担いで乗り降りさせたりと親切なこともあり、指名があって何とかやって行けている、という話です。
単なるお涙苦労話だけでなく、地方都市でのタクシーの生き方のヒントがある、エピソードでした。

中年男性の方は、スーパー銭湯(?)の支配人でしたが倒産してしまいます。仙台で職が見つかりませんでしたが、都内でのタクシードライバーだけど未経験者OKという条件&高収入の募集を見つけ、上京します。都内の地理試験に合格できないと営業できないのですが、おじさんはなかなか頭に入らない。半分ノイローゼになって寮から脱出しますが、最終的には戻って、試験に合格します。
年を重ねてからの新しいチャレンジの難しさを、感じさせられたお話でした。

#ただ、地理の勉強が予想外だった、ってのは利用者からすると勘弁して欲しいな。
#私なんか車を運転しないので、「道がわからんので教えてくれ」とか言われても困るんだけど。


ちょっと残念だったのが、この両人の苦労を「規制緩和」「自由化」自体の悪影響にしたがるようなナレーションだったこと。

まず釧路のお話は、経営の完全な失敗です。価格政策はマーケティングしてから判断すべきなのですが、車社会で人口減少が著しい釧路、価格競争に突入してどうなるかは素人でも想像が付きそうなもの。東京や大阪で話題になってたからやってみた、というレベルのような気がしてならないのですが。「規制緩和」と言っても上限制なのですから、下げない自由もあるわけです。
それにしてもかわいそうなのは、そういう会社の従業員ですよね。

後者の都内タクシー会社の話は、「規制緩和」で会社が積極的に増車・増員し、人手不足のため未経験者でも雇用したという側面があります。つまり、仙台の男性がタクシー会社就職できたのは、「規制緩和」されていたからでもあります。さらに元々勤めていた「スーパー銭湯」については、どちらかと言えば「規制緩和」の恩恵を受けた業種でもあります。

まあ多分、番組に詰め込めなかった周辺エピソードがあり、その部分で「規制緩和」等の悪影響と絡むってな事があったのかもしれませんが、視聴者は番組しか見ないのでわからない。何か胡散臭くなるので、こういう変なこじつけは避けて欲しいところです。


そうそう、都内タクシー会社の話で面白かったのが、寮を木更津に建ててアクアライン経由のバスで送迎していたことです。確かに地方から単身赴任で来る運転手には寮があると喜ばれるでしょうし、建てる方も土地が安い。アクアラインなら渋滞無しですし、バスで送迎なら一人一人に交通費を出すよりリーズナブルかもしれません。都内より居酒屋などの誘惑も少ないでしょうし、隔離環境の方が試験勉強の効率も良さそうです。
いろいろ考えるものですね。

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