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モノラインの危機らしい

マスコミ各社が、新たな経済危機として「モノラインの危機」を喧伝しています。
この場合のモノラインとは、債券の保証会社を指していて、債券の発行元の返済を保証する、まあ一種の連帯責任者と考えて良さそうです。

で、この危機は

サブプライム問題の影響で債券が下落
 →保証会社の経営が悪化や破綻
   →保証が外れる(あるいは恐れのある)債券が格下げ
     →その債券が下落
       →その債券を持っている金融機関や投資家の損失拡大

って感じの流れでしょうか。
と言っても、そもそもサブプライム問題は信用収縮を伴うことが予想されていたわけで、そのワンシーンに過ぎないような気もします。

ただここでわからないのは、「プロの」債券の買い手が、本当にモノラインの保証をアテにして購入していたのか?ということ。

(以下の話、Sは中の人ではないし、事情に詳しいわけでもないので、根拠のない想像に過ぎません。ご注意。)

一般的に返済リスクには、個別の発行元が破綻する「個別リスク」と、不況などで全体的に崩壊する「全体リスク」があります。
買収でもない限り「はらたいらに全部」みたいな投資をするプロは通常居ないわけで、複数の債券に投資→1つが破綻しても全体への影響は低い、という形で(モノラインを使わなくても)「個別リスク」は低くなります。
また、モノラインの資本金は保証元利合計の1%未満とのことですから、「全体リスク」には歯が立ちません。むしろ、元々安全性の低い債券ですから、モノラインがギブアップすると通常よりリスクが高くなります。
……つうか、1%の債券がデフォルトしたら終わりって、それでいいのか?

なんかね、例えば、横浜FCが10億借金したい、んで保証料を払えば「S」が保証人になります、って言われて、「おぉそれなら安心だ」と喜んで金を貸す人みたい。もちろん例としては適切じゃないですけど、印象として、です。
(間接的とはいえ)保証料を支払うなら、保証人の保証力を把握すること、そして「何を」「どれだけ」保証してもらうのか、は重要ですよね。

確かに、モノラインに「保証」された債券は格付けが上がります。しかし同じ格付けの債券とリスクが同じとは限らない。
それを買って大損こきそうだ、という金融機関って「プロ」なの?という素朴な疑問が。「AAAの割には利率がいいよね」と食いついただけじゃないの?
そのプレミアムが何かを深く考えなくても、AAA買っとけば怒られないだろうし。
で、金がそこそこあって、官僚的・サラリーマン的な投資行動をする金融機関って、○○系とか、××系かなあ。でもそれなら救済が入るだろうから、思ったほど影響は大きくないかもねぇ。。。(独り言)

さらに、プレーンな債券ではなく、サブプライム関連商品のように複雑な債券には、別の問題があります。
保証が発動される条件が、保証して欲しいときに揃うかどうか。
たとえばサブプライム関連商品で言えば、その商品を構成しているローンが全て返済不能になっている訳ではないでしょうから、見方によっては破綻していないとも言えます。すると、実質的には価値が0に近づいているのに、保証対象にならない(補填されない)という、意味のない状態になる可能性もありますね。
#もちろん実際には、契約内容によるでしょうが。

ということで、モノライン問題で”直接”影響をうけるのは「遅かれ早かれ退場するプレーヤー」なんじゃないかなあと、私は勝手に推測しています。ただその時期が集中してしまうのは、少々面倒な話かもしれません。

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